3代目 J FUTON MAKER

布団製造業3代目、睡眠環境・寝具指導士、takumin1210のお布団ブログ。寝具、ベビー布団やベビーグッズをはじめとする自社製品、趣味のテニス(少し)、神社巡り(ほぼメイン)、子育てなど。コーヒー好き。ゴルフ始めたいけど、クラブも無いし、買わなきゃ。。と思いつつ、月日は流れる。

ベビー向けのお布団のこと

10月に入ってだいぶん涼しくなってきました。

この時期になると、なぜかベビー布団の中でも、掛布団のみの単品が

よく売れるようになります。

 

寒くなってきたから布団を重ねるのか、洗い替え用の予備にするのかは

わかりませんが。

 

ベビー布団は、掛布団、敷布団、カバーなどが初めからセットになっている

セット販売が主流なので、あまり掛布団のみの販売は少ないんです。

 

それでもご購入いただけるので、ありがたいことです。

ありがとうございます。

 

今回はベビー用の掛布団についてのまとめです。

どんな掛布団がいいのかな?と迷っておられる方の参考になれば幸いです。

 

 

布団の種類

ベビー布団の掛布団といっても、いくつも種類はあります。

大まかには、

  1. サイズ
  2. 生地
  3. 中わた

で区別ができます。

あと、よく売り場で見かける

「洗濯機で丸洗いが出来ます!」

は、はっきり言って当たり前のことですので、あまり売り文句には成り得ません。

洗えます!以外の特徴を考えて、選んでくださいね。

 

サイズについて

市販されている掛布団のサイズ(大きさ)は

  1. ベビーサイズ 95×120cm
  2. ミニサイズ  75×95cm

の2つにほぼ集約されます。

(中にはお昼寝布団用として85×110cmのようなサイズもありますが、サイズに合うカバーが少ないので、やめておく方がいいと思います)

 

どちらかのサイズにしておくと、カバーの種類も豊富にあるので、追加でカバーを買うときにも安心です。

 

ちなみに、カバーのサイズは

  1. ベビーサイズ 102×128cm
  2. ミニサイズ  80×100cm

が主流ですが、メーカーによって数cmの誤差はあるかもしれません。いずれにせよ、使用は可能です。

 

余談ですが、数十年前は「肌掛布団」と言って、ベビーサイズよりも少し小さくて薄めの布団がありました。布団のサイズが変わるとカバーのサイズも必然的に変わってきます。布団をベビー用と肌掛布団の2種類、カバーも2種類買ってもらうメーカー側の仕掛けです。

もっとも最近では、サイズが違う肌掛布団は見なくなりましたが、ユーザーの利便性を無視し、少しでも購買金額を増やそうとするメーカー側の身勝手な規格でした。

メーカーがダメになる理由の一つですね。

 

生地について

布団の生地の種類(組成)は

  1. 綿100%
  2. ポリエステル65% 綿35%
  3. ポリエステル80% 綿20%
  4. ポリエステル100%

のどれかだと思います。

 

生地は本当に種類が多くて、同じ綿100%の生地でも糸の太さや織りの密度、織り方などいろいろと違いがあります。

説明しだすとめっちゃ長くなるので、ここでは太さや密度、織り方は無視して、組成の違いを説明します。

 

まず、もっともオーソドックスな綿100%。

吸湿性もよく、お肌にも優しいので、安心できる素材です。もっともおすすめ。迷ったら綿100%!それくらいの安心感と安定感です。

 

次にポリエステルと綿の混紡の生地です。(ポリエステル65%や80%)

 

ポリエステルが多いと、洗濯しても縮みにくく、乾きも早いです。

特にポリエステル80%の生地は触ってみてもツルツルしていて、速乾性バツグンです。

その代わり、吸湿性はよくありません。また、綿100%に比べて、少し生地が硬く感じると思います。

 

最後にポリエステル100%。これは本当にピンからキリまで幅の広い生地です。

安価な生地は薄くてペラペラで、透けてない?ってくらいです。洗濯したら破れそう。逆に高価な生地は高密度でダニを通さなかったり、手触りもよかったりします。高価な生地は必ず特徴が記載されているはずなので、布団のリーフレットなどで確認してみてください。

ポリエステル100%の生地はツルツルしているので、カバーはかぶせやすいと思いますが、その反面、カバーと布団がずれやすくもなりますので、注意が必要です。

 

中わたについて

布団の中わたは

  1. 羽毛
  2. ポリエステル
  3. 綿
  4. その他

のどれかです。

大人用の布団でよく見かける「羊毛」はベビー用にはありません。おそらく、ヒツジさんの匂いが原因ではないでしょうか。

 

羽毛は高価格帯の布団に使用されています。軽くて触り心地もよく、何よりも保温性バツグン!また、「うちの赤ちゃん、羽毛布団で寝てるのよ〜」的な自尊心を満たす効果もあるかもしれません。(無いか?)

とにかく軽量で暖かい羽毛ですが、動物性繊維ゆえの「臭い」という欠点もあります。特に洗浄がきちんとされていない安価な羽毛だと、臭いが気になるかもしれません。

 

ポリエステルわたは種類が多く、中わたとして主流です。統計はありませんが、感覚として市販されている布団の9割以上がポリエステルだと思います。

保温性もよく、洗濯耐性もあり、何より臭いもありません。まず、間違いの無い素材だと思います。

 

昔ながらの布団によく使われていた綿。田舎のおじいちゃんちの押入れに眠っている、ぺったんこで重たくて少しカビ臭い、でもどこか懐かしい、そうあの布団です。ベビー用では絶滅危惧種にあたり、市場でも見かけることはほぼありませんが、熱烈な綿支持者の方もいらっしゃるので、ネットで探せばあります。しかしながら、重くなるし、洗濯も出来ないし、埃も出るし、正直あまりおすすめは出来ないです。

 

その他の素材として、テンセルを使用している布団もあります。

(テンセルはユーカリから作られる天然素材ですが、製造過程上、再生繊維に分類されます)

リヨセル名でアパレルにも使用されていますが、テンセルもリヨセルもユーカリを原料とする同じ素材です。

吸放湿性に優れているので、汗っかきの赤ちゃんにはぴったりの素材です。もちろん洗濯も大丈夫。安心の素材です。

 

と、ここまで色々と書いてきましたが、こちらでもまとめているので、興味ある方はご覧ください。

https://item.rakuten.co.jp/mycket-pocket/c/0000000165/

 

いくつも種類がある掛布団。迷ってしまい、なかなかどれを選べばいいかわからないですよね。

 

個人的には、生地は綿100%、中わたはポリエステルかテンセルがオススメ。これでも充分です。

 

生地や中わたの詳しい説明は、またの機会にしたいと思います。