1/6fabric (ロクブンノイチファブリック)vol.3
それぞれの柄を見ることで、滋賀の良さを知ってもらったり、興味を持ってもらい、その場に足を運んで実際に見て触れて、良さを感じて欲しいな、との考えから、1/6fabricの柄は「滋賀にゆかりのあるもの」をモチーフにすると決めています。
制作手法として、ただ単にモチーフを描くのではなく、色鉛筆で塗りつぶした紙から切り絵のようにモチーフをひとつひとつ切り抜き、スキャンしてパターンとして構成するという手順で制作しています。それも、モチーフ丸ごとの形を切るのではなく、花の花びら1枚1枚、花の中心部分1粒1粒、水中のあぶく1泡1泡、湖の波紋1波1波など、モチーフひとつでもできるだけ“パーツのパーツ”を細かく切り出し、集めて重ねてひとつの形にしています。
デザイナーのこだわりとして、切る、貼る、重ねるという手作業から「こうしたらおもしろいかもしれない」を繰り返し、偶然生まれる形のおもしろさを追求しています。
モチーフをひとつひとつ切り貼りするより直接手で描いた方が断然早いのですが、切ることで生まれる切り口の独特の味わいといびつさ、力強さに魅力があり、この手法中心に「1/6 fabric」のパターンは制作されています。
今回はそんな柄の説明をします。
・梅花藻(ばいかも)
米原市にある中山道の宿場町、醒井宿。ここを流れる地蔵川に咲くのが梅花藻です。川の中で陽を浴びてキラキラと輝きながら揺らめく梅花藻の花はとても可愛らしく、多くの観光客で賑わいます。
・甲賀忍者(こうかにんじゃ)
現在の甲賀市に存在していたとされる忍者。三重県の伊賀忍者とともに有名です。
びわ湖には多くの水鳥がすんでいます。白鳥など渡り鳥も越冬場所として集まります。長浜市北部の湖岸沿いは絶好の撮影スポットで、多くの写真家で賑わいます。
びわ湖の砂のたまった浅いところに生息する固有種のしじみ。「寒しじみ」と呼ばれる冬季には身が肥え、もっとも美味しくなります。
・近江妙蓮(おうみみょうれん)
守山市の市花であり、滋賀県の天然記念物。一茎に2〜12の花が咲き、花びらは2,000〜5,000枚に達する珍しい蓮です。
びわ湖には多くの魚がすんでいます。ビワコオオナマズ、ビワマスや鮒鮨にも加工されるニゴロブナなどの固有種も多くいます。
左上から
左下から
梅花藻、近江妙蓮、甲賀忍者
左から
手前
梅花藻
高島綿織物はステテコにも使用するため、同じ柄でも濃色にしています。
まだ一部しか製品化出来ていませんが、新柄として、「糸切餅」「信楽焼」も準備しています。
今までは諸事情によりブランドサイトと販売サイトが別々でわかりにくい面もありましたが、リニューアルして見やすくなりました。
一度ご覧ください。